森の竹藪にて

ただ吐き出したかったこと

陸奥守吉行を拗らせた審神者の刀ミュ感想

田村心くんの演じる陸奥守吉行の何が良いって、一番はそのアンバランスさだと思うの。
けして弱味を見せず、どこか一線を引いたような態度で、もとの主に対しても割りきったように振る舞う陸奥守。
誰よりも"大人"に見える彼を、顔も体つきも幼さの残るような田村くんが演じるからこそ、こんなにも胸が苦しいんだろなぁって。
本当に何も感じていないなら、あんなに悲しい声で龍馬を思うような歌なんて歌わないよ。ライビュでようやく表情まで見れたらよけいに、もうね、抱き締めてあげたくなったよ。
元の主が死ぬのを見るのは初めてじゃないっていうのは、刀剣男士としても何度も目にしているんじゃないかと私は思うんだよね。何度も何度も一人で受け止めたのかな。そう思うと「あしの為に流す涙は、もう枯れ果ててしもうた」の台詞が辛い。そのあとに「ちょちょぎれるちや~」でちょっと茶化すのがまた辛い。おまえ、そういう所やぞ……
上手く言えないんだけど、陸奥守は元の主の死を"乗り越えた"わけではなく、"飲み込んでる"っていう印象なんだよな~。前を向くことで、そのことに対する思いに蓋をしているような。だから、元の主の死について聞かれても、答えることができない。……っていう陸奥守を拗らせた審神者の思い込み。

陸奥守がこんなにも本心を見せないのは何故なんだろうなって考えるのは、想像にしかならないからやめることにした。
願わくは、いつかミュージカル刀剣乱舞の世界で、陸奥守吉行の口からそれが語られること。そのときはもちろん田村心くんに演じて欲しい。

ほんとはもっと言いたいことがあるんだけど、まとめられそうにないから諦めたw

せっかく書いたからここまでで公開する。

 

6/6 ファラオの墓(砂漠の月編)観劇感想 ※ネタバレあり

どうしても感想を書きなぐりたくて、誰かと共有したくて、blogを立ち上げてしまいましたw とっ散らかった感想でよければどうぞ。
※ネガティブな感想もあるので要注意※


とりあえず、原作読まないで行けば良かったと心から思いました…。原作を面白い!って思ったからこそ、脚本の粗というか、自分との解釈違いが目についてしかたがなかった。舞台は舞台として切り替えて見られなかったのがほんと反省…

でも全体としてはストレスなく見られる出来だったなーと。我ながら偉そうな言い方だけど、去年の11人いる!(DVDでしか見てないけど)は演技の技量的に見ていてひっかかることがあったけど、ファラオは全然なかった。はーちんではちょっと力抜けたけどw


○サリオキス(小田さくら)
さくらちゃんは男役頑張ってたよ!!!私は彼女の声がほんとうに大好きなので、館内アナウンスの時点でテンションあげあげのメロメロでしたw 歌声はまさに圧巻。低く張り上げた歌声の力強さにぞくぞくした。ただ、ソロ少なくなかった…?もっとさくらの歌聴きたかった。

あと、本当に本当に残念なことに、私やっぱりサリオがあまり好きではないんだよ…。こればっかりは仕方がない…。しかも尺の都合で砂漠の鷹としての見せ場が足りないから、いまいち主人公としてはぱっとしない。うーん、もったいない。私的ときめき度はフォースの方が上でしたw


●スネフェル(工藤遥)
どぅーのスネフェルは残忍な王より、愛情を知らずに育った寂しい少年成分の方が強め。残忍さも非情というより、そうすることしかしらない不器用さを感じた。どぅーらしいスネ様でとても良かった。そんなスネ様だからナイルキアとのカップルが初々しくて可愛いんだよね。

あ、でも初登場のOPだったかな?双眼鏡覗いてたんだけど、ゾクッとするような冷たい目をしていて、ふっぅ~↑↑↑ってなったw


○ナイルキア(野中美希)
のなちぇるのナイルキアもとても良かった。ハープの演奏美しかった…。所作がいちいち可愛くてな、まさに可憐なお姫様。死の覚悟を決めたナイルキアの凛とした美しさを見事に表現してくれて、そこはとても満足。

脚本・演出としては原作ナイルと比べてちょっと残念に感じた部分もあったけど、そんなもの吹き飛ばすくらいスネフェルとナイルのデュオは素晴らしかった。


●アンケスエン(譜久村聖)
アンケスエンは一番脚本の割りを食ってしまったキャラだから評価が難しい。正直コレジャナイ感しかなかった。そんな見方しかできていないので、ふくちゃんについては何も言えない。

だからさ!サリオキスとアンケスエンはそうい関係じゃないって言ったじゃん!トライアングルで恋愛要素がウケたからって同じことしてりゃあ良いってもんじゃねーぞ!!!と言いたいのは私だけでしょうか…?

愛し合うスネフェルとナイルの対比として、秘めたる恋心的な描写でも良かったのではないだろうか?原作での、ただ静かに恋の歌を歌い、心の内は何も言わず王のもとへと帰る決断をするアンケスエンが、切なくも美しくてとても好きなんだけどなぁ…

サリオとアンケスエンを恋仲にするにしたって、もう少し関係を掘り下げてもらえないと置いてきぼりくらってしまう。サリオがアンケスエンに会いたいがために邸に忍び込むのもなんだかなーと思ったし、サリオキスとスネフェルの鬼気迫る戦いに割り込まれたのもなんだかなーとしか思えなかった…


○砂漠の鷹の仲間たち
砂漠の鷹軍団がとても好き。ケス大臣に嵌められたサリオを皆が助けに来てくれたシーンが、良い意味で戦隊もの感があって見ていて気持ち良かったw

加賀ちゃんのイザイは文句なくかっこいい!ほんと声量やばかった。圧がすごい(笑) 殺陣の一番の見所はイザイvsマリタだったな。「綺麗な目をしてるな」のシーンはドキッとして笑ってしまったw

アリ&パビの愛らしさが癒し。特に横山ちゃんのパビは本当にはまり役。ちっちゃい体で大きく動き回る姿がほんと可愛くて、連れて帰りたくなったwまりあの少年役もはまってて全く違和感がなかった。まりあも男役いけるな!って可能性を感じた。

あゆみんのサライが脇役ながらとても良い。というより、生で見てはっきり気づかされた。あゆみんって凄い。舞台上でその役として本当に生きている。歌もダンスも立ち姿すらサライでしかなくて、つい目で追ってしまう存在感があった。

やー、これはあゆみんのスネフェルも見てみたかった。全く気の早い話だけど、卒業後も演技続けて欲しいと思った。

ユタはまーちゃんには難しかったな。脚本上はストーリーテラーとしての役割しかなくて、中身が全く見えてこないキャラクター。最後まで謎の女だったなという印象しかない。去年のバセスカが素晴らしかった分、演じ込むのが難しい役どころだったのが残念。

ここまできたら全員分書きたかったんだけど疲れちゃったから割愛w
さらっと言うと、生田さんは思ったより良かった。殺陣はさすが。はるなんのネルラめっちゃ可愛かった。ほんと仕草がディズニープリンセス! 羽賀ちゃんはのびのびと演じられる役で良かったな。はーちんはがんばれ!w


○最後に言いたいこと
難しい原作を舞台化するのやめません?あの壮大なストーリーをたった二時間の舞台にするのは無理過ぎた。もっとじっくり役を作り込めるような丁寧な作品をやらせてあげて欲しい。あのジェットコースター級のストーリー展開の脚本じゃあ娘。ちゃんたちの才能がもったいないよ…、というファンの欲目。来年は恋愛色が強くない作品が見たいな~。


おわり